テディ・パパヴラミ

ヴァイオリンリサイタル

2015/02/27  - 20時30分

© Puzzle Eventainment / Fondation Louis Vuitton
© Photo Gaël Cornier

フォンダシオン ルイ・ヴィトンにおいて、不朽の名曲、J.S.バッハの6つのヴァイオリン独奏曲(無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ)を奏でる夕べを開催します。.

テディ・パパヴラミが2部構成で、この名曲全てを演奏します。

18時~19時:ソナタ第2番、パルティータ第1番、演奏家による解説付き

20時30分:ソナタ第1番、第3番、パルティータ第2番、第3番

テディ・パパヴラミが、LVMH社から貸与されたストラディヴァリウス レーニエで演奏します。

バッハの6つのヴァイオリン独奏曲(無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ):スピリチュアルな散策


私が子供の頃、アルバニアは共産主義国家でしたが、幸いにもバッハの曲は検閲を逃れました。正確に言えば、純粋な器楽曲のみが、検閲を逃れることができました。受難曲も、カンタータも、コラールも、ミサも含まないバッハの曲でした。本国には、オルガンが無くなっていました。  

宗教的要素の無いバッハでも、想像力をかき立てるには十分でした。彼の作品全てについて、体制から認められない部分に目に見えない重さがありました。広大な、底知れぬ深い海。ずっと深い所から、ヴァイオリンコンチェルトの楽章やシチリアーノ、ヴァイオリン独奏のプレリュードを次々と豊かにしていくのです。

定義することはできなかったけれど、この何かを、子供ながらに感じていました。8歳で演奏するようになったこのソナタとパルティータの楽譜の、なんとも言えないあせない魅力が目に焼きついていました。生涯、この曲が、私の人生にとって切っても切り離せない関係になるとは思ってもいませんでした。励まし、統一感、やがて持てなくなった祖国での生活を与えてくれる作品だったのです。

当時、長い間私が経験しなかったことは、連続する6つのソナタとパルティータの中で楽しめるスピリチュアルな散策でした。バッハはとても信心深く、既存のスピリチュアルなメッセージを届けるには、繊細で、人間的でありすぎました。彼には彼自身のメッセージがありました。聖アウグスティヌスの『告白』のように、この音楽には、人の情熱、魅惑、痛み、全ての段階を感じることができます。そして最後に、永遠の至福に達します。この悟りの境地に与える名前は、宗教的であれ、精神的であれ、哲学的であれ、あまり問題ではありません。古代から現代へ、インドから西洋へ、類稀な人間たちによって、たゆまず歩みが続けられてきたのです。

バッハやベートーヴェンなどの創造的芸術家が、日常生活の中でこの至福感に達していたかどうかは、確かではありません。逆に確かなのは、彼らは、自身の芸術の中にそれを実現したことです。必要な時間と労力を省いて、私たちにわかりやすく伝わるようにしてくれました。私たちは、幸運にも、天才たちが作ったつかの間の美徳から、休息、時間を得ることができるのです。







                                                                                            テディ・パパヴラミ 2014年10月

日付

2015/02/27(金) - 20時30分

会場

オーディトリアム

プログラム詳細

ソナタ第2番 イ短調 BWV1003 (19分)

1.    グラーヴェ

2.    フーガ

3.    アンダンテ

4.    アレグロ

 

パルティータ第1番 ロ短調 BWV1002 (23分)

1.    アルマンド

2.    ドゥーブル

3.    クーラント

4.    ドゥーブル

5.    サラバンド

6.    ドゥーブル

7.    ブーレ

8.    ドゥーブル

 

20時30分からのコンサート

 

ソナタ第1番 ト短調 BWV1001 (14分)

1.    アダージョ

2.    フーガ(アレグロ)

3.    シチリアーノ

4.    プレスト

 

ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005 (21分)  

1.    アダージョ

2.    フーガ(アッラ・ブレーヴェ)

3.    ラールゴ

4.    アレグロ・アッサイ

 

パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004 (25分)

1.    アルマンド

2.    クーラント

3.    サラバンド

4.    ジーグ

5.    シャコンヌ

 

パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006 (15分) 

1.    プレリュード

2.    ルール

3.    ロンド風ガヴォット

4.    メヌエットI

5.    メヌエットII

6.    ブーレ

7.    ジーグ

 

演奏時間:1時間(休憩なし)  

image

© Gael Cornier

• ソナタ第2番 イ短調 BWV1003 (19分)

1. グラーヴェ

2. フーガ

3. アンダンテ

4. アレグロ

• パルティータ第1番 ロ短調 BWV1002 (23分)

1. アルマンド

2. ドゥーブル

3. クーラント

4. ドゥーブル

5. サラバンド

6. ドゥーブル

7. ブーレ

8. ドゥーブル

20時30分からのコンサート

• ソナタ第1番 ト短調 BWV1001 (14分)

1. アダージョ

2. フーガ(アレグロ)

3. シチリアーノ

4. プレスト

• ソナタ第3番 ハ長調 BWV1005 (21分)

1. アダージョ

2. フーガ(アッラ・ブレーヴェ)

3. ラールゴ

4. アレグロ・アッサイ

• パルティータ第1番 ロ短調 BWV1002 (23分)

1. アルマンド

2. クーラント

3. サラバンド

4. ジーグ

5 アレグロ

• パルティータ第3番 ホ長調 BWV1006 (15分) 

1.    プレリュード

2.    ルール

3.    ロンド風ガヴォット

4.    メヌエットI

5.    メヌエットII

6.    ブーレ

7.    ジーグ





演奏時間:1時間(休憩なし)

 

バイオグラフィー

image

 


若くして渡仏したテディ・パパヴラミにとって、フランスという国も文化も全く未知のものでした。彼は、生まれつき好奇心旺盛で、フランスを自国のように感じ順応するために語学習得の必要性を感じていたこと、最初大きな孤独感を抱えていたことがきっかけとなり、常にフランス語で本をむさぼり読むようになりました。スタンダール、プルースト、フロベール、ドストエフスキー、カフカなどです…音楽界でもとりわけこの演奏家を稀な存在として際立たせているのは、国境や他国の文化との距離を乗り越えることを可能にする彼の芸術や知識に対する計り知れない好奇心です。


2000年、アルバニア人翻訳家ジュスフ・ヴリオニの没後、イスマイル・カダレの作品の翻訳を引き継ぎました。ヴァイオリン以外の文学活動にも身を投じ、2013年には、ロベール・ラフォン出版『無伴奏ヴァイオリンのためのフーガ』の執筆に携わりました。アルバニアでの神童時代から、自由を求めて西洋に渡った時代までを描いたこの自伝は、様々なプレスから高い評価を得ました。優秀な教育者であった父の勧めにより、5歳の時、ヴァイオリンを始めました。ヴァイオリンは生涯彼の人生の一部を成すものとなりました。テディの進歩は速く、3年後には、ティラナ・フィルハーモニー管弦楽団との共演でサラサーテ作曲のチゴイネルワイゼンを演奏しました。11歳の時には、パガニーニ作曲のヴァイオリン協奏曲第1番を有名なエミール・ソーレのカデンツァ付きで演奏しました。パリに招待された若き名手テディは、パリ国立高等音楽院に入学し、ピエール・アモワイヤルに師事します。この頃、『グラン・ テシキェ』などテレビ番組にも出演するなど、数あるコンサートと並行して、精力的に活動していました。


数々のコンクールで入賞し、1990年代以降は、ソリスト、室内楽奏者として、キャリアを築き始めます。ソリストとして、クルト・ザンデルリング、アントニオ・パッパーノ、アルミン・ジョルダン、エマニュエル・クリヴィヌ、マンフレート・ホーネック、フランソワ=グザヴィエ・ロト、ティエリー・フィッシャー、ギルバート・ヴァルガ、マティアス・エッシュバッハなど数々の指揮者と共演しました。室内楽では、9年間、シューマン四重奏団のメンバーとして活動しています。コンサートで、フィリップ・ ビアンコーニ、ネルソン・ゲルナー、マリア・ジョアン・ピレシュ、マルタ・アルゲリッチ、ゲイリー・ホフマン、マルク・コッペイ、ポール・メイエ、コローレンス・パワーなどと共演しました。


2011年以降、ベートーヴェンのソナタやピアノ三重奏曲を中心に、チェリスト、グザヴィエ・ フィリップ、ピアニスト、フランソワ・フレデリック・ギイと定期的に共演しています。スイスのジュネーヴを拠点とし、2008年9月以降、ジュネーヴ高等音楽院で、ヴァイオリン科教授を務めています。LVMH社から貸与された1727年製ストラディヴァリウス・レーニエを使用しています。テディ・パパヴラミは、ウジェーヌ・イザイにオマージュを捧げたソロアルバムで、2014年ソリストのディアパゾン・ドール賞を受賞し、2014年クラシカ誌のショック賞も獲得しました。